« CURE HEART | トップページ | Grandvin »

2008年7月14日 (月)

中本鮮魚店

評価 7

入店日時 平成20年7月12日(土)午後4時頃  過去入店回数 7~8回

2回目の登場である。基本的に同じ店の再評価は行わないのであるが、最近痛風の発作の恐怖感から食べ歩くことがないので、完全にネタ不足である。そこで、このところ毎週のように行ってるこの店を載せることにした。言わずと知れた南部・奥武島の天ぷら屋である。梅雨が明け、溶けそうな日々が続いている。朝起きて、部屋の窓から慶良間諸島や青い海が輝いていると、いても立ってもいられない気分になる。もともと海男ではない。どちらかというと山男である。実際高校時代は山岳部に属していたし、社会人になっても北アルプスや八ヶ岳など、足繁く通っていた。北海道・知床の山で熊に遭遇したこともある。自分の趣味の中で、唯一本格的と言えるのが登山である。そんな気にさせるのは、梅雨が明けた直後の安定した晴天を目の当たりにした時だ。もちろん冬山もやる。でも一番好きなのは、やっぱり真夏の北アルプスである。あの強烈に発達した入道雲を想像した瞬間、装備を点検している、そんな感じだ。しかし沖縄には真夏に登る山がないので、そういう時は、慶良間や南部の海にシュノーケルをしに行く。今年も梅雨明け以来、南部には毎週通っている。しかしそれも遅い午後からだ。実は泳ぎは得意ではない。というより苦手である。息継ぎが上手く出来ないのである。ちょうど10年前くらいになるであろうか、急に取れた休暇で石垣に行った。それが初めての沖縄でもある。白保の民宿に10日間くらい滞在したであろうか。当時流行ったドラマ、「ビーチボーイズ」を気取っていた。1階が食堂になっていて、夕朝食はそこで食べる。地元の人も夜はそこに飲みに来るから、一人で食事をしていると、当然それらの人々と会話をすることになる。ちょうどその夜は、女子大生4人グループがその民宿に泊まってきており、夕食はなんとなく皆ソワソワした気分になっていた。当然お近づきになりたい、そう思うのが人情、いや男心であろう。とはいうものの、自分のテーブルには初日にキープした泡盛の1升瓶が鎮座しており、何となく周りの人からは疎ましく見られていたはずだ。普段は色白な我輩も、数日も南の島に滞在していれば、それなりに色黒の野生児になっていた。隣のテーブルで女子大生4人組にちょっかいを出していた地元の海人が言っている。「おう、ネエネ、明日はオレッちのサバニ出してやるから、白保の珊瑚見に行こうな!」 女子大生が「キャーッ、行きたい行きたーい!」騒いでいる。 (ちきしょう、海人の野郎、上手く誘いやがって...) 自分の顔はそんな気持ちを反映して苦々しく映っていたのであろう。「よー、ニイニ。 そんな一人で気取ってないで、ニイニも3000円で乗せてやるから行こうよ!」 (な、女子大生がタダで、オレ一人が有料かいっ!) (ん、しかし待てよ、この女子大生とお近づきになれる絶好のチャンスかも。一人で4人も、フフッ) が、そんな下心をおくびにも出さず「はいっ、行きます、乗せて下さーい、ハハ。」 っと、気がついた時にはカラダが反応していた。あくまでも爽やかにである。次の日の朝、女子大生4名と我輩は白保の小さい桟橋に立っていた。が、まだ仲良くなるきっかけは作れずにいる。キャーキャー舞い上がっている女子大生を尻目に、目を細めながら遠く沖を眺めているボク。その時までは、そんなに海が好きなわけではなかったけど、そんなの関係ねい。ここは沖縄。女子大生からは、海が好きな孤独な旅人、に見えていたはずだ。頭の中は、この後のプランを組み立てている。 海人がサバニで桟橋に迎えに来た。思った以上に小さい船だ。というより、まさにサバニである。(おいおい、こんな船に6人も乗れるのかよ...。カヌーじゃねえか、これ。) 我輩の不安を尻目に女子大生はキャピキャピ騒ぎながら船に乗り込んでいる。船は意外なスピードで思っていたよりはるかに沖合いに出た。途中、海人が言う。「おう、この辺は流れが速くてな、ネエネ達はそこのライフジャケット着てなー。」 (あ、あれ、我輩のライフジャケットは...。) 「ニイニはかなり潜れそうだから、着なくても大丈夫だな。ってか、4人分しかないや。ははっ。」  (ははっ、てオイ。 って言うか、舞い上がって忘れてたけど、俺、泳げんだっけ...。) (まあ、足が着くとこなら、何とか...大丈夫だろう...。) 「さー着いたぞ、降りていいぞー。」 「さあ、ニイニっ! 先に行きな!」 (先にって、オイ...。) 船の梯子をつたって恐る恐る海面に浮かぶ。(げっ、ふ、深っ! っていうか足なんて届くどころじゃないじゃん、ゲーッ、深ッ!) 「しかし海面から顔を出すと、ライフジャケットを着けた女子大生達が歓声を上げながら次々海に飛び込んでいる。」 (ま、マズイ...。 このままじゃ泳げないのがばれる。) 皆に気が着かれないように、そーっと背後から船に近づき船の梯子に掴まる。 が、無情にも海人が気づき言う。「よう、ニイニ、どうした? フィンの調子が悪いんけ?」 なんて言ってくる。「いや、ちょっと水が冷たくて、ハハッ。」 (く、くっそー、あ、あそこにいい感じで岩が張り出している。) 何とかそこにたどり着き、フィンを履いた足をそこにそーっと置き、顔を出す。(フッーッ、これでよしと。ゼイゼイ。) その時だ。信じられないことが起きたのが。崩れたのだ。足を置いていた岩が。ガラガラと。溺れるオレ。(ゴフッ、う、し、沈む、ゴボゴボ...。) この瞬間だ。立ち泳ぎを無意識にしていた。(あ、あれ、浮くじゃん。っていうか、シュノーケルで息も出来るぞ!) 人間、死ぬ気になれば、何でも出来るという象徴的な出来事だ。その後は言うまでもない。女子大生にコバンザメのように張り付き、白保の珊瑚を満喫したのだった。珊瑚も美しかったけど、女子大生の水着も眩しかった。まあ、その時の感激がいまこうして沖縄にいるきっかけにもなっているのだから、人の運命なんて分からない。女子大生とはお近づきになれなかったけど(というか、水中ストーカーとか後の民宿で言われた)、シュノーケルも楽しめるようになったのだ。

そんな我輩も今じゃ毎週南部の海に浮かんでいる。この季節、それをしないと気持ちが悪いのだ。そして、必ず帰りにここで天ぷらを買って帰るのだ。もっとも家に着く前に、運転しながら全部食べちゃうんだけど。そんな中、この店も昨今の原油高騰の波には抗えず、10円ずつ値上がりをしていた。しかしもともと50円足らずだ。10円上がったくらいじゃ人気も衰えないだろう。相変わらず行列が出来ている。メニューから「アーサ」が消えたが、サカナ、もずく、イカ、野菜、イモ、ウインナー、ハッシュポテトは健在である。この日、初めて「カマボコ」を買ったが、これも絶品であった。これらを全部2つずつ買っていく。他の人たちは10個20個単位で買っている。減量のため、毎週欠かさないシュノーケリングだが、体重が減らないのはここの天ぷらを一気に食べてしまうからであろう。黒烏龍茶と一緒に食べているが、あまり効果はないようだ。ま、見方を変えれば、ここの天ぷらを食べるために潜っているとも言える。店頭にある塩を掛けて車を運転しながら食べる。相変わらず美味しい。しかし、買ったら直ぐに食べること、美しい南部の海を見ながら食べること、これが条件だ。家で温めなおしてはそれほど美味しくはない。さあ、海から帰ったらジョギングだ。

中本鮮魚店
玉城村字奥武9番地
098-948-3583

ジョン万次郎漂流記 (偕成社文庫) ジョン万次郎漂流記 (偕成社文庫)

著者:井伏 鱒二
販売元:偕成社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

|

« CURE HEART | トップページ | Grandvin »

コメント

観光客が増えてから、味が変わり美味しく無くなった。
生臭いし、酷い時は魚の水分でベチャベチャ。
客が増えるとなぁなぁになる店…悲しいな。

投稿: @i | 2008年12月 4日 (木) 11時16分

この店は 3回 行きました…が  最近 大城てんぷら のほうが 人気らしい…です  ちなみに 私も 痛風持ちです

投稿: 千葉のken | 2014年10月18日 (土) 01時32分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/54365/22278032

この記事へのトラックバック一覧です: 中本鮮魚店:

« CURE HEART | トップページ | Grandvin »