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2008年4月 7日 (月)

Bar鈴木

評価 7点

入店日時 平成20年4月5日(土)午前2時頃  過去入店回数 2回

近所の高校、沖縄尚学が選抜で優勝した。最近夏の大会も選抜も、どこが勝っても大して興味はなかったけど、地元となると一味違う。普段から家にも彼らの打球音や掛け声が届いてくるので、それなりに愛着もある。最近ロクなニュースがなかったので、こういう機会を逃してはいけない。祝杯をあげるのだ。那覇の街は酒飲み達で何か騒然としている夜だ。9-0で完膚なきまでに叩きのめした気持ちよさもあるのだろう。ま、負けた方は気の毒ではあるけれど、沖尚のピッチャー、東浜君が良すぎた。若干ボールが先行する傾向があるが、プロでも通用しそうな器を持っていると思う。夏の大会で、それが本物か分かるだろう。期待したい。この夜2軒目に選んだのは「BAR鈴木」。若狭の老舗だ。重厚、という言葉が当てはまるオーセンティックでシックなバー。若干時代遅れの感もあるが、時代を先取りしていればいいというものではない。一人や男性同士の方がこの店の雰囲気だろう。こういう店ではしっかりスタンダードなカクテルを頼みたい。マティーニやギムレットなど。しかし、昔からなんだけど、何か男がカクテルという絵が気恥ずかしく、結局カルバドスなんかにしてしまう。カクテルにも大人のオトコが飲むべきカクテルがあるのは分かるんだけど、以前この店でウォッカマティーニを注文したら、全く持ち上げられないくらい、いっぱいいっぱいグラスに注がれ、なんとなくそれでこの店でカクテルを注文するのは気が進まないのだ。客がグラスを持ち上げた時に、こぼさないくらいの計算は当然必要なのだが、レシピを間違えたのだろう。

関係ないけど、産まれて初めてカクテルを飲んだのは学生の時だ。店の名前も憶えている。青山のプリンプクラブ。ああ、思い出すもの恥ずかしい。カフェバーブームのハシリで青山の骨董通りにあったが、カフェバーに入るのも、カクテルを飲むのもこの店が初めてだった。確かダイキリを頼んだと思う。マティーニでもなくギムレットでもなくダイキリという選択は、雑誌ポパイか何かに「慣れないカクテルの選択はダイキリが無難」とかいう記事があったからだろう。明らかに緊張していた。雰囲気に飲まれないように、客の少ない時間を狙っていった。早すぎたのか他に客はいなかった。「ダ、ダイキリ。」 そして持ってこられたのは空のグラスだった。目の前でシェーカーを振るバーテン。シェーカーからグラスに注ぎ込む。この儀式の意味が分からずに、「注いでくれるんだから...。」と思わずグラスを持ってしまったのだ。「置いてください。」とクールに嗜めるバーテン。「あ、はい...。」 赤面するオレ。 あー今でも赤面してしまう若さと経験不足ゆえの無知。 逃げるように店を出てきた。これがカクテル&カフェバー初体験の苦い思い出だ。もちろん後日敗者復活戦を挑んだのは言うまでもない。 まだある。恥ずかしい話。当時アホのように通っていた青山のキング&クイーンでのこと。ああ、これまた口にするのが恥ずかしい店名だ。先輩とオンナを物色しながら車の話をしていた。「オレはマセラッティ・ビドルボが欲しいなあ。」 そう言うのはオンナにモテる憧れの先輩だった。その先輩が飲んでいるのも見たことがない銘柄のビールだった。 「おい、ビール買って来てくれよ、お前の分も。」「はい、なんて銘柄ですか?」 「ツボって言えば分かるよ。」 そう、デンマークのツボルグのことだ。 バーカウンターに行き、さっき憶えたばかりの言い方で、すかしながら言う。「ビド2つ。」 「はあ?」 「ビドだよ、ビド。」 「はあ、ビド?」 指でオレをカウンターの中に招きいれながら、デカイ冷蔵庫を全開にして 「どれ?」 と黒服が聞く。 「だからビドって言ってんだろ、さっきも飲んでたんだから....(あ、やべ!)」 そこでツボルグが冷蔵庫に見えた。 「(やべ、ビドじゃなくてツボだった...)」  マセラッティの話とゴッチャになってしまっていたのだ。 黒服は明らかに面白がっている。 「で、どれ?」  回り右して人混みに紛れた。 こうして若者は大人になってゆくのだ。

今ではバーに入るのも、カフェに入るのも、緊張なんてしないけど、その代わり恥ずかしい話のネタも生まれることがなくなった。そんなことを思いながら沖尚が優勝した夜は更けていく。

Bar鈴木                                                                                                       那覇市若狭3-1-10                                                                                        098-867-2345

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